by Leprechaun
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TNN300+GA965GM-DS2


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 2007年5月に長年使ってきた音のうるさいPC(Athron Dual CPUマシン)を引退させ、おとなしいPC(Core 2 Duo E6420マシン)にバトンタッチ。旧PCは、CPUファンが2個、電源ファン1個、ケースファン2個、内部循環ファン2個の合計7個のファンがのブ〜ンと元気よく回っているうるさいフルタワー型PCでした。
 新PCは、ZALMAN社のヒートパイプ内臓ファンレスケースTNN300にデュアルコアCPCを組み込んだかなり静かなPCです。

TNN300の感想

 非常に満足しています。静かさはもちろんのこと、そのデザインと重厚感は、昨今のオーディオ風PCケースとは一味も二味も違うものを感じさせくれます。筐体は4mm厚のアルミ板と5〜9mm厚のヒートシンクで構成されています。国内で販売されているアルミ製のケースのほとんどのものは、1〜2mmの板厚のものばかりで、その軽さとアルミの熱伝導特性をうたったものが多いようですが、剛性不足からくる振動、共鳴音の発生。また内部で発生した熱を空気を介してアルミケース本体で逃がすという効果はほとんどみられないようです。(理論的に考えると、当然かもしれません・・・ ^_^;)
 ちなみにTNN300はなんと14.74kg。鋼板製のケースより重い。熱伝導のよい厚肉のアルミ材を多く使用することで、集めた熱の分散効果を高めているようです。
 分解・組立性(メンテナンス性)についてはあまり満足のいくものではないですが、それは面精度の高い厚肉のアルミ材をネジ接合により熱伝導性能を損なわないようにするためとも思われます。ただ、ちょっとした設計変更で、メンテナンス性は随分改良できると思われるのですが・・・。
 このTNN300は、1代限りのPCケースで終わらすというものではなく、マザーボードを入れ替えながら長く使い続けていくことで、その付加価値は上がってくるだろうと思います。そのためには、自分で創意工夫しちょっとしたケースの改造ならできるという人でなければ、ちょっと難しいかもしれません。(DIY好きには、やりがいのある面白いケースです)

・マザーボード:GA965GM-DS2(rev.2.0)
・CUP:Coa2 Duo E6420
・ビデオカード:オンボード
・メモリー:PC2-6400-1GB×2枚
・HDD:WD5000AAKS×2台(500GB×2台)
・PIONEER DVD-RW DVR-212ATA
・OS:Windows Vista Ultimate(32bit)

 ※2007年9月9.2cmの超静音ケースファン追加。

 このPCケースTNN300は、Coa2 Duoには正式には対応していません。しかしCPUの発熱量からすると、十分いけそうです。そこで若干の改造を前提として適応できそうなマザーボードについてメーカーに確認したところ、適応マザーボードについては回答いただけなかったものの、「TNN300に装着できるCPU温度は、60〜65度までです。ところが、Core 2 Duoの場合、制限温度が60.1〜61.4までなので、少し不安感が残ります。そして、92mm程度のケースファンを取り付けることを勧めております。5V程度で低速に回して十分クーリングのできると思われます。」(原文)とのことでした。
 つまり、このケースはCPU上限温度60〜65℃に対応するように設計されており、Core 2 Duoは上限温度が60.1〜61.4℃であるため、設計上の放熱量を確保するための放熱温度差がぎりぎりということらしいのです。
 マザーボード選定のポイントはマザーボード上のコンデンサ、FET等のパーツ配置のようです。そこでCPUソケット周辺のコンデンサ等の高さ、熱に対する耐久性と信頼性を考慮し、ギガバイトのGA965GM-DS2(rev.2.0)を選定しました。
(2007年4月上旬現在)

http://www.zalman.co.kr/jpn/product/cases/TNN300.asp

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 最初はケースファンなしで組み上げることにしました。
この時、CPU温度はケース密閉状態で、周囲温度25℃の時、45℃以下でした。
システム(マザーボード)温度はCPUよりプラス3℃程度でした。
 その後、夏を迎えたこのPCにとって、連日30℃を越える室温の我が工房では、2台のハードディスクの冷却不足でダウンすることはあったものの、CPU温度は50℃程度でした。現在は2台のハードディスクの冷却のため静音タイプのケースファンを1個追加しています。ハードディスクの放熱対策、盲点でした。(恥)
ファンを追加したものの、その音は全くわかりませので一応満足しています。
CPU冷却性能については、かなりのポテンシャルを持っているようです。
 ちなみに、ケースファン追加後の温度はハードウェアモニターで確認すると、CPU温度は35℃、システム温度は41℃でした。(2007年10月14日現在)
なお電圧も理想的な値となっており、TNN300の電源が一般の市販のものより、優秀であることがわかりました。
 2008年2月現在、ノントラブルで稼働中。2008年8月の夏場もエアコンのない工房で安定稼動していた。

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 GA965GM-DS2の場合、ソケット775用のバックプレートが、マザーボード裏面の半田部に若干干渉するので、バックプレートをちょっとだけ、ヤスリで削る。この作業は、三角ヤスリか丸ヤスリでやれば10分ほどで簡単にできます。 市販のバックプレートを使ってみてもいいかもしれません。

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 FET等放熱促進のため、そのチップのマザーボード裏面に付属のアルミ製のサーマルブロック(ZM-RTB1)を貼り付けケース本体に熱を逃がすようにします。こんな対策、普通の自作PCではやりませんが・・。

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放射冷却促進用セラミックシートの取り付け
 メモリーには放熱用のアルミプレートを取り付け、そのアルミプレートには熱の放射率を上げるためセラミックシートを貼り付けました。(マザーボード上のチップにも)
ファンなしでは、自然対流による空冷にはあまり期待できない分、放射伝熱による冷却に期待するしかありません。セラミックシートからの放射熱(輻射熱)をアルミケース内面で吸収し、分散させ外表面から放熱させるという考えです。


ヒートパイプの接続
 組み付けのコツはヒートパイプ接続部に十分熱伝導グリスを塗布すること。ネジの締め付けではみ出すくらいでちょうどよいと思われます。CPUにグリスを過剰に塗りすぎると伝熱が逆に悪くなるということもありますが、ヒートパイプとシートシンクの接続精度はその形状ゆえあまり高くないようですから塗り過ぎを気にすることはあまりないと考えました。

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HDDのセッティング

 HDDは付属の防振ゴムを介してL字型のアルミプレート(厚さ:3mm)にネジ止めし、そのプレートを本体ケースにネジで固定しています。防振ゴムのため熱を逃がしにくくなっていると思われます。

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DVD-RWドライブのセッティング

 DVD-RWドライブには、防振と静音化のため、軟質ゴム製の制振シートを貼り付けました。
シート貼り付け前は、ブォーという低い共鳴音が出ていましたが、それは収まりました。しかし本来の駆動音はそれほど小さくはなりませんでした。本来CD/DVDドライブはその筐体をサイドから挟み込み固定することで、制振し音の発生を抑制する設計のものが主流です。そのためTNN300のように筐体下部のみで固定する構造の場合、ドライブの機種によっては音が大きくなるかもしれないので選定には注意が必要だと感じました。

制振シートを貼り付けたところ。
ケースに固定するためのブラケットを取り付けたところ


分解図
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マザーボードの取り付け
 マザーボードの取り付け、結線をスムーズに行うために、底板、前面パネルを取り外します。
Aのドアサポートボルトは組立作業中に、誤ってドアが、バッタンと落ちてこないようにするための安全ストッパーとして使います。但し、このドアサポートボルトはアルミ製M3ネジのため、ドアを動かしてしまうとネジ部が変形しやすいので要注意です。最後までねじ込んで使用すること!
ほとんどのネジ穴はM3となっていますが、アルミ材であるため締め付け過ぎるとネジ山が破損しやすいので注意すること!

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マザーボードのネジ位置に合わせて、ニップルを取り付けます。

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92mmファンの取り付け
 ケースファンの取り付けは、完成から数ヵ月後に行ったため、できるだけ簡単に行える方法を思案した結果、少々荒っぽいですが、ヒートパイプを曲げて後面のヒートシンクを取り外してネジ止めすることにしました。
ヒートパイプの曲がり部の変形に注意しながら作業を行うこと!

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ヒートパイプは銅パイプに金メッキを施したものですので、簡単に曲げることができますが、変形させた部分は後で極力もとの形状に戻すこと。ヒートパイプ全周にグリスがいきわたるよう塗布すること。

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HDDの取り付け

 筐体へ2本のM3ネジで取り付けます。少々、心もとない気もしますが実用上の問題はないようです。

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電源ケーブル
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付属のリモコン
 リモコンにON/OFF機能があり、PCの使用に便利。また、マルチメディアセンターを使用して、ハードディスクドライブの音楽/映画/写真、光学ディスク機器のDVD/オーディオ/MP3/VCDおよびインターネットラジオ、アナログTVカード、デジタルカメラ、デジタルムービービデオなどを使用することができます。

ディスプレイでは、リモコンでマウスを動かし操作できます。



リモコン用ドライバ、アプリケーションのインストール

 付属のソフトはバージョンが古く、Vistaに未対応でした。またマニュアルも英語か韓国語のため、わかりにくものでした
「iMON」をキーワードにして、ネットで調べた結果、リモコンはSOUNDGFAPH社のものとそっくりでした。OEM商品と思われたので、メーカーサイトから日本語対応のソフトをダウンロードして使用してみたところ予想は的中。問題なく動作することがわかりました。
 アプリケーション(MultiMedian)は最新の日本語バージョンのものを、SOUND GRAPHのホームページからダウンロードしてインストールするとよいです。Vista対応版もここから入手できます。
 アプリケーションのインストール中、リモコンの型式を選択しなければならないですが、似た形状で同じボタン配置のものを選べばOKです。


マルチメディアセンター

 ハードディスクドライブの音楽/映画/写真、光学ディスク機器のDVD/オーディオ/MP3/VCDおよびインターネットラジオ、アナログTVカード、デジタルカメラ、デジタルムービービデオの再生が1つのソフトでできる。このソフトは結構使い勝手がいいので重宝している。